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起業・開業者が検討すべき補助金について


起業・開業時に大きな問題となってくるのが資金面です。その解決方法として「補助金」というものがあります。

今回は、起業家に共通する資金調達の悩みを解消する頼もしい制度である補助金について解説していきます。

補助金とは

補助金は国や自治体が産業振興や雇用の推進、地域活性化などに貢献する事業に向けて交付される資金で、融資と違って返済義務がないことが大きな特徴といえます。

起業時の資金調達方法としては、融資(日本政策金融公庫での借入や制度融資による借入など)が一般的ですが、低金利とはいえ返済する必要があります。

国が政策の中で「若者の起業家を増やしたい」「女性の起業家を増やしたい」となれば、「若者や女性が起業するときの補助金」を作ることで、「若者や女性の起業を増やす」効果があります。国の政策を推進するために作られたものになりますので、補助金は条件に合致すれば「返済不要」で利用できるのです。

起業時に使える補助金は下記が代表的です。

  • 経済産業省が提供している補助金
  • 地方自治体が独自で提供している補助金
  • 企業、政府系金融機関、財団等が独自に行っている補助金

年間で数十程度の補助金が公募させるので、自分の事業に会う補助金をチェックすることが重要です。

補助金の注意点

起業に必要な資金の一部を補助金を利用して調達しようと考える場合、以下に記した採択率や税金などに関する事柄にも十分注意を払い、正確に理解した上で補助金制度に応募することが重要です。入念な準備プランを立て、補助金の制度を上手に活用して起業を成功へと導きましょう。

起業直後の運転資金にはできない?

補助金の相談を受けていると、先に補助金がもらえると思っている人がよくいます。起業時に使える代表的な補助金も、締切日から3~6ヵ月で採択、そこから6ヵ月後に着金と、着金までおおよそ1年近くかかります。

要するに、振り込まれるのが基本的に後払いということと、必ず貰えるわけではなく、審査をして採択されないとお金はもらえませんので、起業直後の運転資金とお考えの方は注意しましょう。

自分が申請したいタイミングで補助金が公募されているとは限らない

補助金には「公募期間」があり、その期間中しか申し込むことはできません。起業するタイミングに、条件の良い補助金があるとは限らないのです。補助金公募サイトなどを普段からチェックをする必要があります。

基本的に国や地方自治体からの補助金は1次公募が3~4月、2次公募が8~9月のケースが多いです。

補助金によっては採択率が低いものもある

返済しなくても良い助成金・補助金は、起業を検討している人々にとって大きな魅力を持つ制度です。当然、募集条件がそれほど厳しくなく支給額が高額な制度には多くの応募が集まることになり、その結果採択率が低くなるケースも少なくありません。

たとえば平成28年度の創業・第二創業促進補助金の応募件数は2,866件で採択件数136件、採択率はわずか4.7%。平成29年度の創業補助金の応募件数は739件で採択件数109件、こちらも採択率は14.7%にとどまっています。

どれだけ労力をかけて応募書類を準備しても、補助金を受け取れないこともあるということを想定して起業に向けた計画を立案することが必要です。

認定支援機関を通じないと申請できない補助金もある

正式名称は「経営革新等支援機関」

経営革新等支援機関(認定支援機関)は、中小企業・小規模事業者が安心して経営相談等が受けられるために、専門知識や、実務経験が一定レベル以上の者に対し、政府が認定した公的な支援機関です。

具体的には、商工会や商工会議所など中小企業支援者のほか、金融機関、税理士、公認会計士、弁護士等が主な認定支援機関として認定されています。

補助金は「認定支援機関」を通じた申請が必要なものがあります。 起業時には資金繰りが欠かせないものです。補助金を上手に受け取るためにも、「認定支援機関」への助言を受けましょう。

全国の認定支援機関はこちらから

補助金も税金の対象となる

注意が必要な点は、補助金が法人税の課税対象になることです。一方で、補助金は対価としての収入ではないため消費税がかからない「不課税取引」となります。補助金対象になった事業の経費は、控除対象仕入税額として仕入税額控除することができます。

受給額から事業経費を差し引くと課税売上はゼロとなり、課税事業者はその消費税に相当する金額の還付を受けられる場合があります。補助金を交付した上に消費税を還付することになるため、控除対象仕入税額のうち補助金に係る部分は返還を求められることも知っておきましょう。

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代表的な補助金の種類と用途

起業に際して申請できる主な助成金・補助金をご紹介します。起業時の課題に対応した多様な制度が設けられていますので、活用できそうな制度を早めにチェックし、申請の準備をスタートさせましょう。

地域創造的起業補助金(創業補助金)

「創業時に申請できる補助金」

既存の技術の活用や新たなアイディアによって、需要や雇用を生む可能性がある事業に対して支給される補助金が、創業補助金です。支給額は100万円~200万円と高額。支給対象は新たに創業を予定する者で、従業員を新たに1名以上雇用すること、認定市区町村や認定連携創業支援者業者による支援を受けることが条件になっています。

公募期間は例年4月~5月で、補助率は補助対象と認められた経費の50%以内となります。外部調達資金がある場合とない場合とで補助金額の範が異なりますので注意が必要です。

※今年の公募は終了しています。

ものづくり補助金

「創業時でなくても申請できる補助金」

ものづくり補助金とは、中小企業/小規模事業者に対して、生産性向上にに関する革新的サービスの開発、試作開発、生産プロセスの改良を行う為の設備投資等に対して、使用した経費について、一部の経費を支給するものです。

公募期間は毎年5月初旬から5月下旬にかけて行われ、公募期間が終わり次第約1ヵ月以内で合否が確定します。ただし、こちらも創業補助金と同様、公募期間は毎年バラつきがあり、一概に何日から何日までといったように言えず、毎年公募期間の確認が必要となります。

公募の条件として、創業補助金のように公募期間以降に起業することが条件というわけではなく、すでに起業している会社、個人でも対象となります。支給される補助金額は例年、使用した経費の2/3が一般的で、規定通り「●月●日までに使用した経費に対して一部支給」となっておりますが、これも毎年内容が変わりますので、ここでも確認が必要となります。

小規模事業者持続化補助金

「主に広告費に当てられる補助金」

小規模事業者持続化補助金とは、一般的に小規模補助金と呼ばれ、商工会議所の管轄地域で事業を営んでいる小規模事業者が補助の対象となります。商工会の管轄地域で事業を営んでいる小規模事業者については、別途、全国商工会連合会・各都道府県商工会連合会に確認が必要となります。

経営計画に基づいて実施する販路開拓等の取り組みに対し、例年、原則50万円を上限に補助金(補助率2/3)が出ます。主に会社や事業のPRの為の広告費やイベント出展費用などの広報費用として使用します。

この補助金の公募は例年決まりがなく、いつ発表されるということはないということや、1年に複数回の公募される場合があるということも特徴として挙げられます。大体ですが、1次公募が4月~5月、2次公募が7~8月に公募されることが多いです。

事業承継補助金

「事業承継をきっかけに経営革新する中小企業者向け」

事業承継をきっかけにして経営革新などを実施する中小企業者に対して、その経費の一部を補助するのが、事業承継補助金です。この制度の対象となるのは、規定の期間に新たな事業転換を行うと同時に、取引先や雇用創出によって地域に貢献する中小企業であること。補助上限は経営革新を行う場合は200万円、補助率は条件によって1/3~2/3の範囲で変動します。

申請方法と手順

補助金はいつ発表されるかということが不明確なものであり、その理由として、行っているところが行政の為、1年間の国の予算というものが決まっているのであとどれくらいの予算を使えるかということが、その年の補助金の申請数や採択数によっても変わる為、常に情報の確認が必要となります。

補助金は「知る」ことから始まり、大きく分けて7つのステップになります。補助金にもいくつもの種類があり、すべて下記に当てはまるものではないですが、代表的な手順をお知らせします。

①補助金の種類を調べる

下記が補助金の公募情報が載っている代表的なサイトになりますので、内容を確認し、自社が対象であるか調べる事が必要です。

②申請

申請する補助金の種類によって、事業計画書のフォーマットが異なります。また、申請には認定支援機関の協力が必要なものもあります。

③結果発表

採択されれば、交付申請書類を事務局に提出します。

④交付決定通知の受け取り

補助金の交付決定通知を受け取ります。

⑤事業開始

実際に申請内容の事業を実施し、途中で事務局の審査があります。

⑥交付

使用した経費の領収書などを事務局に申請し、補助金が入金されます。

⑦5年間の書類保管

全てではないですが、領収書などを5年間、保管する必要がある補助金があります。

まとめ


補助金はあくまでも、起業するときのサポート的な役割を担うものと考えて、起業時の資金調達については、別途方法を検討する必要があります。

補助金というと聞こえはいいかもしれませんが、補助金を受けるために、事業計画を考えたり、セミナーに出るケースもありますので時間もかかります。まずは自分の事業に向き合い、利益を上げることに時間に費やしたほうが得策ではないかと考えます。

記事のお問い合わせは
下記メールアドレスにてお問合せください。

株式会社ベクターホールディングス
kigyou@vector.co.jp

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