【取引先の事業規模を知りたい!】会社の資本金は、他人でも調べることができるのか?
取引先や出資先、就職先を調べるうえで重要な要素である企業情報ですが、昨今ではその会社のホームページを見れば大体の企業情報が出ていて、ある程度のところまで調べることは容易になっています。しかし、中には会社の基本情報である資本金などの情報を公開していない会社もあります。
今回は、会社の資本金を調べる方法について解説していきます。
会社の資本金を調べる方法
問い合わせの電話、訪問調査
相手先企業の所在地、電話番号に自らアクセスする方法もあります。もちろん現地に事務所がない、電話が不通といった会社は極めて危険です。事務所が閑散としていたり、機器が稼働していなかったりといった状況も確かめられます。
インターネット情報
企業HPがある場合、会社概要が簡単に調べられます。代表者のSNSやツイッターなども現況を知るためのヒントになります。また、会社名や代表者名で検索し、悪評がないかチェックしておくと良いでしょう。欠点は情報の不足、不正確性です。企業HPは自社の良い部分しか書かないのが普通です。財務状況などの情報は少ないことが多く、またネット掲示板などは風評の発生が避けられません。
登記簿での調査
法人の登記簿からは、会社の存在はもちろん、事業内容、資本金、役員などの情報が取得できます。不動産登記では、役員が所有する不動産への担保、差し押さえ等の状況がわかります。しかし、登記からは、現在の事業そのものの成績はほとんどわかりません。また、休眠会社を買取っているなど、形式上会社の体裁を整えながら実体のない会社もゼロではありません。
そして登記簿を発行するには、法務局の窓口に申請書を持参するか、申請書を郵送する必要があります。これらの場合、1通あたり600円分の収入印紙が必要です。あるいはオンラインで閲覧・交付請求を行うこともできます。この場合、手数料は500円です。
帝国データバンク
業界で最も大きなシェアを持っており、特定の企業の調査から業界・市場の調査など、様々なサービスを提供しています。企業概要、業績データ、代表者履歴などの最新企業情報から帝国データバンク独自の評点まで、与信調査の必須項目を収録しています。また、企業名での検索の他、業種、資本金、売上高などの条件による検索も可能になります。
Yahoo!ファイナンス(上場企業のみ)
投資家向けの投資やマネーの総合情報サイトであり、東洋経済新報社の会社四季報データを元にした「会社概要」や「決算情報」など、投資に役立つ情報が掲載されているものです。上場企業の特色や業績に関する情報に加え、プレスリリースや株主向けニュースなども得ることが出来ます。
EDINET(上場企業のみ)
「金融商品取引法に基づく有価証券報告書等の開示書類に関する電子開示システム」のことで、有価証券報告書、有価証券届出書、大量保有報告書等の開示書類について、その提出から公衆縦覧等に至るまでの一連の手続きを電子化するために開発されたシステムです。
(参照)金融庁「EDINET」
企業情報を調べるときに注意点
企業情報を調べる方法をお知らせしましたが、ここでは、調べる際の注意点をお伝えします。
まずは自分の目で見てみる
今では検索するにもネットが主流の時代になりました。ネットで検索することは確かに便利で手軽にできますが、ネット上にはたくさんの情報があふれています。その中でどれが本当に正しくて正しくないのか、見極めるのは非常に難しいです。そこで重要なのが「実際に自分の目で見て判断すること」です。
例えば、一般向けのサービスを行っている企業であれば自分が直接店舗に出向いたり、顧客になって利用することで得られる情報もあります。そのため決してネット上の情報ばかりを鵜呑みにせず、直接自分の目で見て判断することが大切です。
周囲の評判を聞く
では、実際に自分の目で見て判断することが難しい場合はどうすればよいか。その場合には、「周囲の評判を聞いてみる」のもよいでしょう。例えば、自社が取引をしている会社に、新しく取引をしようとしている会社の担当者がいれば、それとなく話を聞いてみるのも方法です。たしかに中小企業で自社ホームページもない企業であれば、自分ひとりで調べるのは難しいです。
しかし、周囲の人から情報を得ることもできますし、実際に関わりがある方であればより詳しく知ることもできます。「ネット上にはとても良いことが書かれているが実際はこうだった」なんてこともあるかもしれません。そのため周囲の評判を聞くことも重要です。
まとめ
結論は、登記事項証明書には、資本金の額が掲載されます。つまり、会社の資本金の額は誰でも知ることができるわけです。株式会社を設立すると、その会社の情報が法務局に登録されます。そして、その情報を記録した「登記事項証明書」は、数百円の手数料さえ支払えば誰でも、特に理由なく取得することが可能になります。