資金調達する為には重要!?『認定支援機関』とは?役割について解説
起業・開業後に、経営などの不安や悩みを解決するための方法のひとつに専門家への相談する方法がありますが、その中で「認定支援機関」という国が認めた経営問題に関する相談・支援をする公的機関があります。
今回は、認定支援機関について解説していきます。
認定支援機関とは?
認定支援機関とは正式には「経営革新等支援機関」と言います。経営課題を抱えている中小企業、小規模事業者の相談・支援を行う士業や企業を国が審査して認定しています。中小企業・小規模事業者が安心して経営相談等が受けられるために、専門知識や、実務経験が一定レベル以上の者に対し、国が認定する公的な支援機関となっています。
具体的には、商工会や商工会議所など中小企業支援者のほか、金融機関、税理士、公認会計士、弁護士等が主な認定支援機関として認定されています。
相談できる内容と全国の認定支援機関数
認定支援機関には、それぞれの得意分野があります。みなさまの課題に応じて、対応できる認定支援機関を見つけましょう。専門分野は主に以下になります。
- 創業支援
- 事業計画作成支援
- 事業承継
- M&A
- 生産管理・品質管理
- 情報化戦略
- 知財戦略
- 販路開拓・マーケティング
- 人材育成
- 人事・労務
- 海外展開
- BCP作成支援
- 物流戦略
- 金融・財務
- その他
例えば、経営状況を調査・分析して経営の見える化を図りたい、資金調達を行うための事業計画書を策定したい、金融機関との関係を構築したい、事業承継やM&Aについて専門家のアドバイスを受けたいなど、専門家のサポートを受けて円滑に進めたいという経営課題がある場合には、認定支援機関に相談することがおすすめです。また、認定支援機関のサポートを受けることで、利用できる施策などもあるので、利用したい施策がある場合には、認定支援機関に相談してみましょう。
そして全国には、約35,000か所以上の認定支援機関が認定されています。お近くの認定支援機関に相談してみましょう。
認定支援機関を利用するれば資金調達が有利に!?
日本政策金融公庫で融資を受ける場合、認定支援機関を通せば、認定支援機関が指定した支店で融資を受けることができます。認定支援機関を通さなければ、事業を営む所在地を管轄している支店でしか、融資を受けられません。
そして、日本政策金融公庫の融資制度の「中小企業経営力強化資金」の利用には認定支援機関を通すことが必要です。この融資制度の特徴は起業時であっても無担保・無保証での資金調達が可能で、金利は常に変動しますが、他の融資制度などと比較し非常に低金利で融資を受けることができます。銀行などの金融機関から融資を受ける場合の金利は3%~4%であることがほとんどですが、中小企業経営力強化資金では1%~2%での融資が中心です。さらに、起業してから税務申告が2期未満の企業の場合、さらに金利が0.2~0.3%下がるのでとてもオススメです。更に、中小企業経営力強化資金の場合自己資金の要件がありません。もちろん自己資金があるに越したことはありませんが、今まで自己資金要件を満たすことが出来ずに融資をうけることができなかった方であっても中小企業経営力強化資金を利用することで融資審査に通る可能性が高くなります。
融資以外にも、認定支援機関のサポートを受けることで、さまざまな補助金などの申請ができるようになります。例えば、創業促進補助金、中小企業・小規模事業者ものづくり・商業・サービス革新事業が挙げらます。認定支援機関の支援を受けなければこの補助金は申請さえできません。補助金のよいところは、融資と異なり原則返済しなくても大丈夫なことが挙げられるでしょう。補助金はそのような返済リスクがないため、創業時だけではなく経営過程でも重要な資金調達の方法となります。
まとめ
認定支援機関は国が認めた公的間である為、特に資金調達において、認定支援機関を経由することで優遇される点があります。中小企業庁のHPでは認定支援機関を検索することができるシステムがあります。ご事業をされている地域の都道府県をクリックすると、キーワードや種別、相談可能内容などを選択できるウィンドウが表示されますので、検討している方は検索してみましょう。