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厚生労働省が提供している助成金の代理申請が出来るのは社会保険労務士だけ!?


結論から言うと、厚生労働省が提供している助成金の代理申請が出来るのは社会保険労務士(社労士)だけです。今回はその理由について説明していきます。

そもそも助成金とは?

助成金は、国や自治体の方針に沿った活動をしている事業者に対して支援するためのお金です。事業者は要件を満たしていれば受給できるようになっており返済義務はありません。

事業者が活用できる助成金の種類は、雇用や就職、人材開発に関するものなどパターンが豊富です。雇用や人材開発についての助成金としては、雇用維持関係、雇入れ関係、雇用環境の整備関係などが挙げられます。高年齢者、障害を持つ労働者、母子家庭の母などの雇い入れや、職業訓練・人材開発、そして休業といった活動が対象です。また、転職や再就職支援のための助成金もあります。
 

<<助成金>>
  • 主な所管省庁:厚生労働省
  • 目的:雇用促進や、雇用環境整備、人材育成等のサポート
  • 審査の有無:要件さえ満たせば受給可能
  • 支給タイミング:後払い
  • 独占士業:社会保険労務士

社会保険労務士(社労士)とは?

社会保険労務士とは、厚生労働省の所管で「社労士」や「労務士」などと呼ばれ、一般的に略して「社労士」と略されていることが多いです。

社会保険労務士は、労働・社会保険に関する法律、人事・労務管理の専門家として、労働・社会保険に関する諸問題、さらに年金の相談に応じる、人事に関するエキスパートです。分かりやすく言うと、会社経営における「人に関する管理業務」についてアドバイスをくれたり実務をサポートしてくれる専門家になります。

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助成金申請の代行ができるのは社会保険労務士だけ

助成金の中でも、厚生労働省が提供する助成金を代理申請できるのは、社会保険労務士に限られています。その理由は、厚労省が提供する助成金の財源にあります。

厚生労働省が提供する助成金は、雇用保険料を財源とし、雇用保険事業の一部として、雇用の維持や生産性の向上、働き方改革を目的に支給されます。雇用保険は5つある社会保険の1つであり、社会保険労務士法では、この社会保険の専門家として社労士が規定されています。また、社会保険労務士法では、厚労省が提供する助成金の申請書の作成や、行政機関への提出などの業務が、社労士の独占業務だと定めています。

ちなみに弁護士事務所や税理士事務所の中には、助成金の代理申請を行っているところもあります。このような事務所があるのは、社労士が事務所に在籍していたり、業務提携する社労士事務所があるなどして、その社労士が業務を行っているからです。また、弁護士は法律の専門家であることから、社労士としても登録が可能で、助成金の代理申請を行うことができます。

補助金や、厚生労働省以外が支給する助成金は社労士以外でも代理申請できる

助成金と呼ばれるものには、厚生労働省が提供する雇用関係の助成金以外も存在します。代表的なものとして都道府県の自治体が独自に支給する助成金や奨励金があります。また、助成金と似たものに補助金があります。補助金とは、産業の振興を支援するため、経産省や自治体、各種団体が提供しているものです。

このように、厚生労働省が提供する助成金以外にも、様々な助成金や奨励金、補助金があり、厚労省管轄の助成金を除いて社労士の資格を持たないコンサルタントなども申請することができます。

まとめ


社会保険労務士(社労士)は社労士法により、雇用保険を含む社会保険の専門家として規定され、厚労省関連の助成金の申請書作成や所轄官公署への提出などの業務は、社労士法により社労士の独占業務に定められています。

但し、社会保険労務士(社労士)の中にも助成金申請を積極的に行っている事務所とそうでない事務所があります。助成金申請を検討している人は、事前に依頼する社会保険労務士事務所のリサーチをしておきましょう。

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