【起業家必見】経営や資金調達の悩みを相談しよう!『よろず支援拠点』をご紹介
日本政府ではそんな経営者を支える一つの支援として、全国に無料のよろず支援拠点を展開しています。その相談内容に応じ、アドバイスや様々な専門家を紹介、他の支援機関と連携して経営者の悩みを解決するよう支援しています。
今回は、「よろず支援拠点」について解説します。
よろず支援拠点とは
よろず支援拠点とは、2014年6月2日以降に各都道府県で開設した、国が設置した無料の経営相談所で、各都道府県の商工会議所や商工会、中小企業支援組織などと連携しています。有料で民間による経営相談やコンサルティング業務は数ありますが、このよろず支援拠点は無料で国がやっているという安心感で起業・開業後の経営者にとって大変ありがたい場所になります。
よろず支援拠点の利用方法
利用できる人は?
現在経営をされている事業主の方であれば誰でも相談可能です。「経営者を一人にしない」がよろず支援拠点の設立コンセプトで、相談後の満足は実に8割以上が「相談して良かった」と答えています。売上拡大や経営課題をエキスパートが専門的な提案で解決に導きます。
場所は?営業時間は?
独立行政法人中小企業基盤整備機構(略して中小機構)の協力により、全国47都道府県の全てに最低1か所は設置されています。最寄りの支援拠点は以下のリンクから調べられます。
全国のよろず支援拠点
相談窓口は平日8:30~17:15まで営業。土日祝日と年末年始は休業です。相談窓口以外にも「よろず出張相談会」や「サテライト」と言った別の商工会議所などの場所を借りた毎週行われる相談会も実施しています。
相談方法とは?
相談を窓口で行いたい場合は、直接窓口へ行って相談します。窓口にてコーディネーターによるヒアリングが行われ、提案後のフォローアップという流れになります。よろず出張相談会やサテライトの場合は上記のWebサイトから申込書をダウンロードして記入後、Faxで送信して予約します。
「よろず支援拠点」主な特徴
よろず支援拠点の主な特徴としては以下3点になります。
経営革新支援
相談事業者の強みを発見、新商品のアイデアやパッケージの新デザインの提案など、新たな顧客獲得・売上拡大に向けた先進的な支援を行います。
経営改善支援
経営改善計画策定へのアドバイス、資金繰り改善や事業再生などに関する経営改善に向けて支援を行います。
ワンストップサービス
相談先に悩む中小企業・小規模事業者の窓口として広く相談を受け付けています。ご相談内容に応じて、地域の支援機関・専門家と連携を取りながら支援を行います。
「よろず支援拠点」主な役割
- 既存の支援機関では十分に解決できない経営相談に対する「総合的・先進的経営アドバイス」
- 事業者の課題に応じた適切な「チームの編成を通じた支援」
- 支援機関等との接点がなく相談先に悩む事業者に対する「的確な支援機関等の紹介」
よろず支援拠点を利用するメリット・デメリット
メリット
よろず支援拠点での相談はまずコーディネーターに相談するところから始まります。相談内容に応じて別の専門家を紹介してくれ、他の支援機関と連携して経営者の悩みを解決するよう支援します。事業者が経営や資金調達の悩みを相談する機関として、商工会議所や信用金庫など複数の機関が挙げられます。それぞれの機関によって、相談できる内容が異なることや、それぞれの機関の構成が複雑であることなどから、事業者がどの機関に相談するべきか迷ってしまったり、相談から問題解決まで複数の機関に相談することで時間がかかってしまったりすることがあるでしょう。
しかし、よろず支援拠点に複数の悩みを一度に相談することで、経営、資金調達などの相談内容に応じた機関を紹介してくれるため、どの機関に相談するべきか迷う必要もなく、事業者の悩みをスピーディーに解決につながります。例えば、ご自身が今現在利用できる助成金を知りたい・売上をあと10%アップさせるための施策を考えたい・事業資金調達のために利用できる金融機関を知りたい、などの悩みをよろず支援拠点の窓口1つに相談することでそれぞれの相談内容にあった専門家や機関を紹介し問題解決に導いてくれます。
デメリット
よろず支援拠点に経営や資金調達について相談することで、よろず支援拠点の担当者がすべての問題を解決してくれるわけではありません。よろず支援拠点は、経営者の問題解決のためのアドバイスや利用できる機関の紹介は実施してくれますが、あくまでも経営者とよろず支援拠点の二人三脚で問題を解決することを目的としているため、問題解決のための手順を全てよろず支援拠点の窓口に依頼することはできません。経営課題解決のために必要な資金調達の手続きや、事業計画の作成などはご自身ですることになるでしょう。
また、よろず支援拠点の窓口では、経営に関する専門家である中小企業診断士や司法書士、税理士や弁護士などに経営について相談することが可能ですが、事業内容が専門的な場合、適格なアドバイスを受けられないこともあります。各都道府県に設置されているよろず支援拠点の窓口では、すくなからず得意とする分野や事業などの偏りがある場合あるので、よろず支援拠点の窓口への相談予約の時点で、ご自身が実施している事業内容について詳しくアドバイスをしてくれる専門家がいるかどうかの確認をしておきましょう。
まとめ
起業後の経営者は孤独になりがちですが、よろず支援拠点は「経営者を一人にしない」が設立コンセプトになりますので、大変役に立つ場所です。相談することで何も得られないと最初から決めるのではなく、多角的なアドバイスを受けましょう。今までとは違った事業展開が生まれるかもしれません。
- よろず支援拠点は、平成26年6月から国が全国47都道府県に設置した無料の経営相談所
- よろず支援拠点の対象者は、中小企業・小規模事業者、NPO 法人・一般社団法人・社会福祉法人等の中小企業・小規模事業者に類する方、創業予定の方まで幅広く、それらの事業者の経営課題を、支援ネットワークを組み合わせて解決に導きます。
- よろず支援拠点には、中小企業診断士、税理士、弁護士等の経験豊富なさまざまな分野の専門家が登録しているため、総合的で先進的な経営アドバイスを、経営課題の内容に応じてワンストップで受けることができます。