融資を受ける場合『預金通帳』のチェックは必須!?
起業・開業時の融資借入先として真っ先に候補に挙がる日本政策金融公庫では、融資を受ける場合に、必ず預金通帳をチェックされます。この預金通帳次第で、融資を受けられるかどうかが決まるといっても過言ではありません。
今回は、日本政策金融公庫で融資の借り入れをする際、重要な預金通帳について解説していきます。
融資を受ける場合『預金通帳』のチェック内容について
融資を受ける際、通帳でチェックされるのは、以下になります。
- 直近半年の通帳残高
- 直近半年の支払い状況
- 自己資金
ちなみに自己資金とは『誰にも返す必要がないお金』です。自分の給料から少しずつ、蓄えたお金や、返済義務がない親族からの支援金は自己資金とみなされます。
起業時に理想的な通帳とは?
日本政策金融公庫に提出する理想的な通帳は、以下のような特徴があります。
- 直近半年で毎月少しずつ残高が増えている
- 家賃やクレジットカード、携帯電話料金、公共料金などを期日通りに払っている
- 融資希望額の1/10以上の自己資金が確認できる
提出する通帳は、計画的に支払いと貯蓄がなされている上、自己資金が確認できるものが望ましいです。そして、長い期間かけて、計画的に少しずつお金を貯めてきたことがわかり、支払うべきものは期日通りに支払っている通帳であれば、融資が通りやすいといえます。
要は、融資した資金も、ムダに散財することなく、計画性を持ってビジネスの成長に生かしていくだろうと判断されるわけです。
NGの通帳とは?
日本政策金融公庫に提出して審査に悪影響のある通帳は、以下のような特徴があります。
- 半年前から直近までで自己資金がほとんどない
- 直近で高額の自己資金が入金されている
- 家賃やクレジットカード、携帯電話料金、公共料金などの支払いに遅れがある
計画的なお金の運用ができていないと思われる口座だと、審査に不利になります。また、直近で増えた残高は審査のために準備した見せ金と判断されるので、自己資金として認めてもらえません。尚、タンス預金など、通帳に記載されていないものは自己資金として認められません。もし申込まで期間があるなら、あらかじめ口座に移し替えて記帳しておくのをおすすめします。
配偶者などの名義の通帳でも大丈夫なのか?
もし配偶者の方(またはお子さん)名義の通帳で、毎月少しずつ貯めている場合には、絶対に通帳を提出すべきです。個人情報となりますので、提出義務はないのですが、提出することで、融資の審査上加点される可能性があります。
自己資金を見せ金でカバーするのはNG
自己資金が少ないと、融資を受けにくいことをわかっている方が、見せ金を使って融資を受けようと考えます。ちなみに見せ金とは、相手を信用させるために、文字どおり“見せる(ためだけの)お金”を意味します。
創業融資を受けるために、自己資金が十分ではないため、第三者機関、カードローン会社、家族や友人などから一時的に資金を借りて通帳に入れるような行為は見せ金と融資審査ではすぐに疑われます。
会社員などの時にコツコツとお金を貯めて資金が増えているのであれば良いですが、いきなり通帳に多額の金額が入金されていれば間違いなく疑われます。
まとめ
日本政策金融公庫で融資を受ける場合、必ず預金通帳のチェックは行い、必ずチェックするのは、計画的に毎月お金を貯めているかということと、払わなければならないものを期日通り払っているのかです。この点をしっかりアピールできれば、融資を受けられる可能性が高まりますので、融資を受けたい方は覚えておきましょう。