日本政策金融公庫の融資をインターネット申し込みする方法について解説
以前まで日本政策金融公庫で融資を受ける際には、郵送で借入申込書を送ったり、自分もしくは顧問税理士経由などで申込書をお渡ししたりしていましたが、2021年5月に日本政策金融公庫のインターネット申込の機能が拡充し、インターネットだけで融資の申し込みできるようになったことをご存知でしょうか?
今回は、日本政策金融公庫のインターネット申し込みをする方法について解説していきます。
そもそも日本政策金融公庫とは?
日本政策金融公庫とは、「日本公庫」とも呼ばれ、政府全額出資の金融機関です。平成20年に国民生活金融公庫、農林漁業金融公庫、中小企業金融公庫、国際協力銀行(国際金融等業務)が統合され日本政策金融公庫が設立されました。その目的は「国民一般、中小企業者、農林水産業者の資金調達を支援する」ことであり、国の政策のもと、創業支援や中小企業の事業支援などを重点的に行っています。また、基本理念の中に「民間金融機関の補完」も謳われており、一般の銀行では融資されないようなリスクがある事業への融資も行っています。
日本政策金融公庫のインターネット申し込みとは?
インターネット申込とは、国の100%出資の公的金融機関・日本政策金融公庫による融資の申し込み方法のひとつです。24時間365日、事業資金の融資の申し込みをすることができます。以下で、日本政策金融公庫の借入お申し込み手続きができます。
【日本政策金融公庫】インターネット申込(24時間365日受付中)
※事業資金の融資は「国民生活事業(事業資金)のお申込はこちら」をクリック
2020年4月、窓口での申し込み、郵送での申し込みだけだった日本政策金融公庫の融資の申し込み方法に「インターネット申込」が選べるようになりました。ただし、この時、提出書類は郵送で別送する必要があったこと、インターネット申込に対応する融資の種類に制限があったことから「インターネットだけで申し込めるサービス」とは言いづらい内容でした。この時は、融資申し込みのときに提出する「申込書」がペーパーレスになった程度のインパクトでしかありませんでした。
そして2021年5月、日本政策金融公庫のインターネット申込は、融資の種類の拡大、必要書類のアップロードも含めて対応可能になったことで、インターネットだけで申し込めるサービスと言えるようになりました。日本政策金融公庫は公的な金融機関というだけでITに強くないイメージを持たれていたため、インターネットだけで申込が完結するようになったことは大きなインパクトがありました。
インターネットからのお申込の利点と申し込み方法
上記でも記載しましたが、インターネットからのお申込の利点は以下になります。
- 申し込みがインターネットで完結するので来店・郵送が不要
- 24時間いつでもお申込が可能
- 必要書類はアップロード可能、入力途中も一時保存できるなど利便性の向上
インターネット申し込みの方法については、まず最初にメールアドレスの登録をし、そのメールアドレスにお申込フォームが届きます。すでに日本政策金融公庫とお取引がある場合は、「お取引している支店」と「お取引番号」が必要になりますので、返済予定表(お支払額明細書)を準備しましょう。その後、お申込に必要な書類のアップロードをします。PDFファイルなどで用意が必要ですので、ご自身で用意するか、顧問税理士に相談しましょう。もし、フォーム入力中に準備ができていなくても、入力途中で一時保存ができるのできちんと準備して改めてお手続きができます。お申込が完了したら後日、日本政策金融日本政策金融公庫の職員から面談等について連絡が入りますので指示に従い、対応しましょう。
現在、支援金や給付金の申請などでインターネットでの申請手続きが増えているので、抵抗なく申請ができると思います。もちろん郵送でのお申込は以前より受付けてくれますので、ご自身の状況に応じて利用しやすい方法で手続きをしましょう。
日本政策金融公庫が公開している「操作ガイド」のマニュアルを見ればできますので、参考まで。
【日本政策金融公庫】(国民生活事業)事業資金 インターネット申込 操作ガイド
【日本政策金融公庫】ご提出書類 (インターネット申込用)
インターネットでの申し込み後の日本政策金融公庫の審査の流れ
インターネット申込で送付されたデータを受領したら、書類不備がない限り、面談日時の連絡があります。基本は、融資担当と対面での面談があります。すでに取引実績のある方で、大きな懸念事項がないケースは電話によるヒアリングで済むこともありますが、初めての方の場合は対面での面談が基本です。融資担当の面談対策として、事業計画や資金計画などを説明できるようにしておきましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか?今回は、日本政策金融公庫のインターネット申し込みをする方法について解説しました。
インターネット申込により、日本政策金融公庫の融資が、24時間365日、事業資金の融資の申し込みできるようになったことは喜ばしいことですが、あくまで申込部分のI T化であって、審査基準や審査期間は従来通り人力で行っています。誤解のないよう注意しましょう。