信用保証協会で面談を受ける際のポイントについて解説
信用保証協会付融資は、日本政策金融公庫の融資制度と並んで創業時に多く利用されています。そしてはじめて信用保証協会の信用保証制度を利用する場合は、信用保証協会の担当者との面談があります。
そこで今回は、信用保証協会の面談を受ける際のポイントについて解説していきます。
そもそも信用保証協会とは?
信用保証協会とは、中小企業をバックアップする保証人のことです。そもそも、信用保証協会というのは中小企業が事業資金の融資を受けやすいように、その保証人に立つことを目的として設立された公的機関をいいます。信用保証協会が、保証人にたつということで金融機関も安心して事業資金の融資を行うことができるのです。
すなわち、信用保証付きの事業資金の融資を受けるといった場合には、信用保証協会に保証人になってもらったうえで、銀行等の金融機関から事業資金の融資を受けることになります。
申し込みの流れについて
信用保証協会に申し込みをする際には取引がある金融機関経由で申し込む、または各信用保証協会に直接申し込みをする2つの方法があります。どちらにせよ金融機関と信用保証協会それぞれの審査が行われます。
信用保証協会の面談のポイント
信用保証協会は申込人から提出された書類を基に、面談で申込人の事業に対する姿勢や資質、信用できる人物であるかを見極めます。面談でうまく説明できなかったために融資を受けられないこともありますので、しっかりと面談のポイントを抑えた上で面談に臨みましょう。
信用保証協会の面談で質問される内容について
信用保証協会としては申込人が問題なく返済をしてくれる人物であるかどうか、信用できる人物であるかどうかを確認するために面談します。ここでは、これから事業を始める場合の質問内容についてお知らせします。
ちなみに面談時の服装について気にされる方もいらっしゃいますが、服装が審査に直接的に影響することはないでしょう。しかし特段理由がないのであれば、スーツで臨むのが無難です。また面談時間は30分~1時間程度になります。
どのような事業内容を行うのか
保証対象である業種、組織形態であるかどうか、また許認可が必要な業種であれば、許認可を取得しているかどうかを確認します。
創業に至った経緯について
非常に重要なポイントになります。要領良く簡潔に答えられるようにしておくことが大切です。
創業する事業の経験
何年経験があり、その間の役職や業務内容、実績などを確認します。
強み、セールスポイント
セールスポイントとは、競合先と比較してどこが優れているかという戦略上の長所を言いますが、これが上手く説明できるかも重視される重要な項目です。特別な技術や特許をもっている場合は、それを説明できれば大丈夫ですが、小売業やサービス業等ではセールスポイントの説明が難しいですが、今まであまり出回っていない商品の取扱をした場合や、営業ルートの独自性なども評価の対象です。
販売先や仕入先
どういった取引先を予定しているのかを確認します。
資金の使い道
運転資金、設備資金でそれぞれいくら必要なのかを確認します。設備資金であれば見積もりを準備し、どういったものにいくらかかるのかを伝え、信用保証協会の担当者は設備の必要性、妥当性を含めて審査します。
マーケットや事業リスクについて
例えば競合相手が半径500mに沢山いるようでは、過当競争に巻き込まれてしまいます。もし多い場合は、どのような対策を立てているかを具体的に説明することが必要です。また売上や収益が予定通り行かなかったときのリカバリープランなどが説明できればいいでしょう。
売上の根拠を含めた事業計画
今までの経験を基にした、無理のない現実的な(楽観的になりすぎていない)売上計画であり、融資の返済も考えられた計画であるかを確認します。
創業時の場合、事業計画書が重要です。事業計画書は行う事業全体の計画を記したもので、事業の詳細な内容だけでなく、将来の予測を立てる上でも非常に重要な書類なので、面談では重点的に質問をされます。事業計画書には、ビジネスモデルや事業計画の詳細な内容だけでなく、売上予測や集客予測、支出予測などの計画も必要です。
重要なのは、申込人が事業計画書の数字を理解できているか、という点です。数字を丸暗記する必要はありませんが、大まかな売上数字、計算根拠は自分で説明できないといけません。業種によってはなかなか売上の根拠を示すのは難しい場合がありますが、信用保証協会の担当者としてはどういった根拠で売上を算出したのか重要な審査ポイントです。
信用保証協会の面談時の注意点
持ち物はなるべく当日までにすべて用意して持参する
後ほど提出もできますが、審査が遅くなるのはもちろん、印象もあまり良くありません。また面談時間に遅れるといったことも絶対にないようにしましょう。マイナスのイメージを持たれるような行動は慎んでください。
質問された内容に対して、冷静に、そして論理的かつ簡潔に回答する
もし上手く伝えることができないと判断した際には、適当に答えるのではなく、後ほど調べて回答する旨を伝えましょう。辻褄が合わない回答をしてしまうと、担当者は不信感を覚えます。
まとめ
いかがでしたでしょうか?今回は、信用保証協会の面談を受ける際のポイントについて解説しました。
信用保証協会の面談は、申込人がきちんと返済のできる人間か、事業が成功し返済ができるかを見極めるためのものです。一度信用保証協会の融資を受けることができれば、2回目以降の融資では面談が必要なくなりますので、初回の取引は慎重に進めましょう。