自分のビジネスプランやアイデアを試す機会『ビジネスプランコンテスト』とは?
学生から社会人まで幅広く参加し、起業の成功者や優良企業のメンターをつけることが出来たり、成績優秀者には資金や設備などのサポートが提供されるビジネスコンテスト。このコンテストは「ビジコン」と略されており、参加者はビジネスプランの質・魅力などを競います。
今回は、ビジネスプランコンテストについて解説していきます。
ビジネスプランコンテストとは?
参加者がさまざまなビジネスモデルを構築、提案し、その優劣を競うコンテストのことです。最も優れたビジネスモデルを出した人にはその実現のための賞金が与えられることもあります。近年、特に学生などの若年層向けのビジネスプランコンテストや海外発のビジネスプランコンテストなどが増えてきています。自分のアイディアを世に出し、ほかの参加者と切磋琢磨しあう絶好のチャンスと言えます。
ビジネスプランコンテストのメリット・デメリット
ビジネスプランコンテストの主催によって特典は変わってきますが、まずは優秀者には賞金の提供があったり、金融機関主催だと融資額が融通されたりすることもあります。その他、起業して一定の成功を収めた社長からのフィードバックが得られたりするものがあります。当然、事業のPRにもなり、自身で考えているビジネスモデルの思考が整理されることは大変なメリットになります。
逆にデメリットとして、コンテストをするにあたり資料を作成しますので、その時間がかかってしまったり、特許や商標等は取得していない段階だと、来場者などにアイデアを取られてしまう可能性があります。
ビジネスプランコンテストの審査プロセス
ビジネスプランコンテストのプロセスには、一般的に「書類審査」「面接審査」「プレゼンテーション審査」の3つがあります。
書類審査
書類審査では、応募者のビジネスプランについて新規性、事業可能性、継続性などの観点から評価されます。賞金額の大きなビジネスプランコンテストでは1,000件を超える応募がありますが、書類審査を通過できるのは概ね1割未満であり、狭き門です。応募に当たっては、自身のビジネスプランの魅力、製品・商品・サービスの独自性、販促手段から売上目標まで十分に詰めて検討し、作成する必要があります。
面接審査
面接審査では、誠実さや信頼感、経営者としての意欲や能力などの観点から評価されます。ビジネスプランが魅力的であっても、誠実さや信頼感に欠けるようではビジネスとして成長しません。面接官はいずれも熟練の経営者、投資家、金融家、コンサルタントなどです。面接審査に臨む際には、飾らず自然体で、率直に思いの丈をぶつけてみましょう。
プレゼンテーション審査
プレゼンテーション審査では、プレゼンテーターの表現力、ビジネスプランの説得力などの観点から評価されます。この段階になると、10分程度の限られた時間で、いかにビジネスプランのポイントを審査員に分かりやすくアピールできるかが重要になります。書類審査で高い評価を得たビジネスプランが、プレゼンテーション審査で落選してしまうケースは少なくありません。事前に何度も練習し、自身のプレゼンテーションを動画にとってチェックしながら改善を重ね、本番に臨みましょう。
これから起業する人にお勧めのビジネスプランコンテスト
市区町村単位や大学主催など、全国で様々なビジネスコンテストが開催されています。その中でもこれから起業・開業する方向けにお勧めのビジネスプランコンテストをご紹介します。
TRIGGER
日本最大級のビジネスプランコンテストです。
瞬間の創造が、豊かな未来へとつながる無数の「0を1にするキッカケ」を生み出すというコンセプトのもと2004年より起業サポート型のビジネスコンテストを開催しています。
開催時期:毎年8月頃から受付開始
TOKYO STARTUP GATEWAY
東京都のビジネスプランコンテストです。
400文字のプランで参加できます。具体的なビジネスプランがなくても参加でき、応募資格は15歳~39歳と幅広く設定されているため、参加のハードルは比較的低いビジネスプランコンテストと言えるでしょう。
最優秀者には100万円、優秀者には50万円の資金が提供される点も魅力的です。また、ファイナリストに残ると協力企業のサポートも受けられるため、起業が一気に近づきます。
開催時期:コンテスト部門は毎年7月頃から、アクセラーション部門は12月頃から受付開始
DREAMGATE
ユニークなアイデアや独創的な技術を持つ創業間もない起業家やビジネスパーソンに対し、その才能を開花させる場として2つの起業・ベンチャー支援プログラムを用意しています。
随時応募可能です。
登竜門
登竜門は、日本から参加できるコンテスト情報を網羅することを目指した1997年に始まった、デザイン情報サイトです。そのコンテストコーナーを分離独立し、「登竜門」と命名したことに始まります。以来、毎週約40件、年間2,000件以上のコンテスト情報を紹介してきた国内最大級のビジネスプランコンテストです。
開催時期:定期的に開催
まとめ
ビジネスプランコンテストと聞くと、「まだ考えや事業案がそこまで達していないから」と敬遠される方もいます。しかし、まだアイデアレベルであっても、こうしたビジネスプランコンテストへの参加を通じてアイデアを形にし、事業計画としてまとめ上げることもできます。
検討されている方は、国内にはさまざまなビジネスプランコンテストがあり、主催者によって特典などが異なってきます。主催の特典や自分の目的を達成できるビジネスプランコンテストを選ぶようにしましょう。