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公的金融機関『日本政策金融公庫』の融資に失敗する人の6つの特徴について解説


公的金融機関である『日本政策金融公庫』で融資面談をして、一度落ちてしまうと、その情報が各支店にも共有され、次に申し込む際に融資が受けにくくなってしまいます。要するに融資を実行されるためには、面談に初回で採択される必要があるわけです。

今回は、融資を実行したい人を数多く見てきた中で、日本政策金融公庫の融資に失敗する人の特徴について解説していきます。

日本政策金融公庫の融資に失敗する人の6つ特徴

1.自己資金が少ない

自己資金の基本的な考え方は「通帳で確認できること」と「出所が不明な資金ではないこと」「誰にも返す必要がないお金」になります。自分の給料から少しずつ、蓄えたお金や、返済義務がない親族からの支援金は自己資金とみなされます。

自己資金が多いと見せても、返済が必要な友人からの借入や消費者金融などで借入を自己資金に見せかけると、当然、融資の審査は通りません。自分が貯めたお金、親族からの基本返済無のお金というのが原則です。

自己資金と認められるもの

  • 自分で貯めた資金
  • 親族からの支援金(返済義務無)
  • 退職金
  • 融資の申し込み前に行った支出(裏付け資料が必要になります)
  • ※株・有価証券・不動産など

日本政策金融公庫の自己資金要件の中に「いくら必要」という決まりはないのですが、借りたい金額の半分~1/3は持っておきたい所です。500万借り入れを行いたい場合には、160万~250万といったところです。

そして、日本政策金融公庫は、自己資金の中身について、半年分の通帳の原本を見て入出金情報の確認を行います。通帳を確認されるのは個人事業の事業主の通帳ばかりでありません。法人を設立した場合であっても、単純に資本金がイコールで自己資本になるわけではなく、どうやってその資本金を集めたかが、創業者の通帳などからチェックされます。

自己資金が少ないからといって見せ金を使って融資を受けようと考えるのもNGです。見せ金とは、一旦親族や知人からお金を借りて金融機関の担当者に自己資金があるように見せて、実際に融資がおりたら、お金を貸してくれた親族や知人にそっくりそのままお金を返そうという行為の事ですが、当然、見せ金は金融機関から融資を受ける際には通用しません。

自己資金が少ない場合でも融資実行してきたケースは多々ありますが、融資担当者のチェックポイントになりますので、自己資金は多い、事業を始めるために、自己資金をコツコツ貯めていれば評価されます。

2.事業をする経験(経歴)が乏しい

日本政策金融公庫では経験(経歴)は大変重要視しています。融資実績のデータから経験がある人とない人ではある人の方が成功しているというデータがあるからです。経験は出来れば3年以上、日本政策金融公庫の融資制度の中には6年以上なければいけない制度もあります。

そして、例えば飲食店を開業する人であれば、ホール、キッチン、お金の管理、全体マネージメントなどある程度幅広く網羅している方がよいです。マネージメントスキルについては、今後起業・開業する人は人を使う立場になりますので、人に指示・指導をして会社の売り上げなど実績を上げた経験は大変重要になります。

最後に、経験(経歴)はストーリ性があると尚良しです。例えば、最初に営業であれば、現場で業界知識と実績をあげ、マネージメントでチームと会社の売り上げに貢献、その知識や人脈を生かして、〇〇コンサルティング会社に転職して、より顧客ニーズに合う提案や実績を残したというようなストーリー性がある経歴の方が評価されます。

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3.自己破産/消費者金融借り入れ(信用情報がブラック)

自己破産など債務整理などをしていると、日本政策金融公庫の審査が厳しくなります。目安として5年以内に自己破産などの債務整理をしていると、融資は難しいと考えるべきです。

消費者金融の利用については、利用しているだけで審査が通らないというわけではありませんが、支払いの遅延があると、審査が難しくなります。融資を受ける前に、CIC(指定信用情報機関)などの信用情報機関での確認をしていきますが、1~2年以内に遅延が発見されると、より審査は厳しくなります。

4.諸費用の支払いに遅延が多い

日本政策金融公庫では、公共料金や携帯電話、家賃、住宅ローン、税金などの支払いはしっかりとしている人なのかどうかなども見られます。支払いが遅れていると信用力の低下につながります。

日頃からお金にルーズな人は絶対に不利になりますので、飲食店の開業を目指しているならばお金の管理などは徹底的に意識しておきましょう。

5.事業計画に信憑性がない

日本政策金融公庫で融資の申請をする際、事業計画書のテンプレートがありますが、そこに記載する内容は前述の「経歴」「自己資金」「売上見込み」などを記載します。ここで重要になってくることはこれから開始する事業がどのくらい利益が出て、融資の返済をしていくのかということを見られます。事業に信憑性がないと、当然、貸したお金を返済できないと見なされ、融資を受けることは難しくなります。

6.融資面談で自分の事業を説明できない

日本政策金融公庫における融資面談は最後の砦です。直接融資担当者と会い、1時間程度の面談が行われます。面談では自分の事業の説明が面談担当者に伝わらなければ、当然融資実行は難しくなります。

前述でお知らせした、日本政策金融公庫の創業計画書はとてもシンプルです。このシンプルな計画書では起業家のビジネスの詳細や魅力が伝わらない可能性がありますので、創業計画書の書式だけではなく、詳細な事業計画書も用意することが必要です。特に「事業の見通し」の売上,売上原価,経費の計算根拠は月毎にExcelなどで算出し、別途資料として添付するようにしましょう。

そして、創業計画書には項目がありませんが、将来のビジョンや事業コンセプト、広告・マーケティング戦略などを詳細に別途資料として用意しておくと、更に良いです。金融機関は、融資した金額を返済できるか否か、実現性はあるのかを中心に見ますが、夢や熱量も大変大事です。計画書フォーマットプラスアルファで夢や熱量を伝えられる資料も作成しておくことをお勧めします。

まとめ


いかがでしたでしょうか?日本政策金融公庫で融資を受ける要件である、自己資金を貯める事や経験を積むことは、現状自己資金がなく、経験もしていない人の場合、すぐの融資は難しいことになります。事業に対して、如何に準備をしてきたのかということが大変重要になります。

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