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税務の専門家である税理士に事業承継を依頼できる内容をご紹介


事業承継について、計画から実行までには専門家のサポートが必要不可欠になります。そして専門家の中でも、税務に関する問題は資金面で大きな影響があるため、税務の専門家である税理士に相談することが重要です。

そこで今回は、事業承継で税理士に依頼できる内容についてご紹介していきます。

そもそも事業承継とは?

事業承継とは、現在の経営者が自身の会社、もしくは事業を他の人物、つまり後継者を探して引き継ぐことを言います。

事業継承においては、その事業そのものだけではなく、会社であれば株式やその他の財産、役職など、その事業に関する全ての物を後継者に引き継ぐことになります。それらはすべて譲渡と見なされます。一方で、元の経営者が死亡して後継者が事業継承をすることになった場合、それらの物はすべて財産とみなされ、相続税の課税対象となります。相続税の課税対象となる財産はさまざまで、会社の株式や社屋などはもちろん、事業に関する権利など、大きなものから小さなものまでに評価額をつけ、それに応じて相続税を課税することになります。

事業継承については、ただ相続権を持つ相続者に引き継げばよいというものではありません。その事業を続けていくのであれば、後継者選びも慎重にならなければなりません。また、その他の人物を選定して後継者に任命する場合でも、上記のような税金の事などを考慮して進めていく必要があります。

◆ 引き継ぐもの

  • 経営:会社の経営権や、その会社で働く従業員などを引き継ぐ
  • 資産:株式に加えて、事業を進めるために必要な事業用資産も引き継ぐ
  • 知的資産:技術や技能、特許、ブランドなど、事業承継では目に見えない経営資源も引き継ぐケースが多い

実際に引き継がれるものはケースごとに異なりますが、事業承継は単に経営権を移すことではないのです。承継後もスムーズに経営を続けられるよう、経営・事業に必要なあらゆるものを引き継いでいきます。

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事業承継で税理士に依頼できる事とは?

ここからは、事業承継で税理士に依頼できる事をご紹介していきます。

相続財産と相続税の試算

現経営者が死亡したときの相続財産を洗い出し、相続税の税額を試算します。税額の試算では、財産の価値をどのように評価するかによって結果が大きく左右されます。特に、土地や中小企業の株式は財産評価の方法が複雑ですし、評価によって納税額が大きく変わるので、税理士による試算が重要になります。

相続税(節税)対策の提案

相続税は遺産の額が高くなるほど税率が高くなるしくみになっています。一方で、配偶者の相続や自宅など生活に欠かせない資産の相続では、税額を大幅に軽減する特例が設けられています。また、事業承継では相続税の納税猶予も受けることができます。

税理士は、相続税の節税対策としてこれらの特例の適用のほか、相続財産そのものの評価額を引き下げる対策を提案をしてもらうことができます。

  • ① 自社株対策
  • 自社株の評価額は業績が良くなるほど高くなる傾向があります。自社株の評価額を引き下げるためには、役員報酬を増額して利益を圧縮するといった対策があります。

  • ② 不動産の有効活用
  • 相続税の計算上、不動産は実勢価格に比べて評価額が低くなります。遺産全体の評価額を低くするために、現金を不動産に換える場合があります。

  • ③ 生命保険の活用
  • 生命保険の死亡保険金は、相続人1人あたり500万円まで相続税が非課税になります。この非課税枠は、実際に保険金を受け取った人数にかかわらず適用することができます。相続税の節税のために、保険料を一括で支払う生命保険に加入することも対策の一つの方法です。

相続税の納税資金の準備対策

相続税は、死亡から10カ月以内に税額を計算して一括で納付しなければなりません。延納や物納をすることもできますが、条件が厳しいため、可能な限り期限に間に合うように納税資金を準備することが重要です。

事業承継を税理士に依頼した際の報酬内容について

事業承継を税理士に依頼した場合、報酬は依頼する仕事の量や難易度によって決まります。例えば、事業承継に伴う事業計画書の作成で報酬が発生します。また、事業承継税制を申請するための書類作成は、1枚当たりで報酬が発生します。M&A仲介会社のようなフルサポートを前提とした成功報酬制ではなく、タスクごとに報酬が発生する料金体系になります。

事業承継に伴って移動する資産額が1億円で、中程度の難易度における事業承継の場合、総額で400万円~500万円の報酬額が相場です。

まとめ


いかがでしたでしょうか?今回は、事業承継で税理士に依頼できる内容についてご紹介しました。

事業承継を検討している方は、早めに税理士等の専門家に相談して、必要な対策について検討を開始しましょう。

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